作品紹介
作品は主に小堀遠州好みの綺麗さびに通じる、古典的気品の中にも現代感覚を生かした茶陶を中心としております。あわせてぐい呑みやビールグラス、食器をはじめ、水滴や墨台などの文房四宝も作っています。
茶陶では、伝統的な黒釉、黄釉のほか、わびた趣きの銹釉、明るく軽やかな灰釉などの釉薬を用いて、茶入、水指、花入、茶盌、懐石道具を作っています。
さらに志戸呂独特の深みのある天目釉に、白釉を象嵌したり、灰釉と掛け分けにした新しい感覚の茶陶や食器、壺の制作にも力を入れています。
焼物全体に志戸呂焼を代表する鉄釉を施した作品です。大概はその上に飴釉が何重にも
掛けられ、複雑に混ざり合った釉の変化が見どころです。
黒志戸呂菱口水指
長径24.5㎝、短径19㎝、高さ14.8㎝
黒志戸呂茶入
径6.5㎝、高さ8㎝ 仕覆―青海松竹梅紋
志戸呂独特のあたたかみのある黄釉でその上に幾重にも灰釉や飴釉が掛かります。明るく
軽快感があり、最も小堀遠州の綺麗さびを表しています。志戸呂焼の代表的な釉調です。
黄志戸呂扇耳水指
径18.5㎝、高さ13.3㎝
黄志戸呂茶入
径6.4㎝、高さ8.5㎝ 仕覆―鶴亀鹿文<庸軒>純子
鉄分の入った土を釉薬に使った、志戸呂では最も渋めの焼物です。その分自然で落ち着きが
あり、花入に使用するととても花を引き立たせます。
志戸呂銹釉流紋水指
長径17.6㎝、短径16.8㎝、高さ17㎝
志戸呂耳付銹釉花入
径8.8㎝、高さ24.7㎝
普段、志戸呂の黒釉や黄釉の上に掛ける灰釉を焼物全体に施した作品です。やさしく
あたたかみのある志戸呂焼です。
志戸呂灰釉花入
胴径18.2㎝、高さ19.3㎝
志戸呂灰釉瓢鉢
長径23.7㎝、短径21.2㎝、高さ9㎝
鎌倉円覚寺塔頭龍隠庵のご住職のお許しのもと、裏山から採れる岩石を使った独特の焼物
です。深みのある風合いが特徴です。
志戸呂龍隠釉耳付茶入
胴径7.2㎝、高さ7.5㎝ 仕覆―本能寺純子
志戸呂龍隠釉茶盌
径13㎝、高さ7.7㎝
志戸呂の山から採れる鉄分を使った深みのある天目釉と土石釉を、象嵌などの手法で文様
を描いた心齋オリジナルの作品です。黒に秘められた味わいが魅力です。
銀河鳥星天目釉茶盌
径12.4㎝、高さ9.4㎝
銀河鳥星天目釉台皿
長径31㎝ 短径22.5㎝、高さ6.4㎝
志戸呂の天目釉と灰釉とを掛分けにし、重なったところに玄妙な釉の変化が現れます。
地の黒と口辺部の黄の出会いすなわち玄黄から、宇宙の神秘が感じ取れればとの願いです。
志戸呂玄黄天目釉水指
径17.2㎝、高さ17㎝
志戸呂玄黄天目釉茶盌
径12.3㎝、高さ7.9㎝
志戸呂伝統の釉薬と白化粧を直線的に掛分けにし、文様を掻き落とした焼物です。
小堀遠州のきれいさびを現代風に解釈し、すっきりと明るい趣を追求しています。
黄志戸呂掛分掻落し水指
径16.1㎝、高さ16.1㎝
黒志戸呂掛分掻落し水指
径15.9㎝、高さ14.9㎝